眼瞼痙攣を治すためのボトックスがなぜ美容に使われるようになったのか
ボトックス注射は自然界にいるボトックス菌を培養したのちに、栄養剤と一緒にしわ部分に注射する方法です。このボトックス注射をすることでしわがなくなると人気なのですが、実はボトックスは美容目的で使われていたものではなく、眼瞼痙攣を治すための治療法になります。
なぜ眼瞼痙攣を治すための方法が美容に使われるようになったのか、この記事ではボトックスの効果について紹介します。
眼瞼痙攣は神経の過剰反応によって開けづらくなること
眼瞼痙攣は投薬による副作用や年齢による衰えなどが影響することで、目の周りの神経が過剰反応することによって開けづらくなる状態です。
この眼瞼痙攣は進行性であり、初期段階では光がまぶしく感じたり通常よりも瞬きが増えます。初期症状から進行するとドライアイのような症状と一緒に目を開けづらいくなってしまい、最終的には開けること自体がつらくなって強引に瞼を閉じてしまう状態が続きます。この状態では、車の運転や歩行に影響が出てしまうことで日常生活に支障をきたしてしまいます。
眼瞼痙攣でボトックス注射をする目安としては、ドライアイのような症状と一緒に目を開けづらいくなってしまう段階になったら利用します。ボトックスは自然界にいる有毒な酵素を出す細菌であり、その毒の効果は細胞の働きを止める効果があります。
その細胞の働きを止める性質を利用して、眼瞼の神経に注射することで神経に誤作動で起きるけいれんを止めることができます。
細胞の活動を止める性質は筋肉にも使えることがわかる
長らく眼瞼痙攣の治療薬として使われてきたボトックスですが、研究が進むうちに神経だけでなく筋肉や皮膚を柔らかくする効果を持つことがわかります。この筋肉や皮膚を柔らかくする効果に目を付けたのが、肌の老化現象に対処する美容関連です。
見た目を更けて見せてしまうしわは、皮膚と筋肉が固くなることによって笑顔など皮膚を動かしたときに生じる反動を吸収できなくなることで起きます。そこで皮膚と筋肉に注射することで、固くなった状態を柔らかくできるボトックスがしわ改善に使われるようになりました。
保険適用について注意
ボトックス注射を実際に利用するうえで覚えておいてほしいことは、ボトックス注射は複数回注射する必要があることです。このボトックス注射は顔面けいれんの場合には保険適用されますが、しわ改善をするために利用する場合適用はされません。一回の注射の費用は2万円から3万円で、最低でも3回から5回を目安にし効果を実感できない場合には医師と相談することが推奨されています。