ボトックスの失敗のひとつであるスポックブロー
ボトックスはシワを取る目的の美容施術で顔にも使用することがありますが、その施術が失敗すると、スポックブローというものになってしまう恐れがあります。
SFドラマのスタートレックに登場するMr.スポックにそっくりな、つり上がった眉毛になってしまうため、スポックブローと呼ばれます。そのスポックブローに関して、原因と対策を解説していきます。
眉の内側のみが麻痺する症状
ボトックスを顔に使用する場合、シワを減らすことが目的であることが多いです。ボトックスを注入して、シワを作っている筋肉を麻痺させる施術を行います。そして、額のシワを減らす施術で、使用するボトックスの量や注入場所を誤る失敗があると、眉の中央側だけが麻痺してしまいます。
そうすると、眉の外側の筋肉だけが動かせる状態となります。その筋肉に眉の外側が引き上げられる形で、つり上がった見た目になってしまいます。
これがスポックブローで、普段から顔の筋肉を積極的に使用し、眉を動かしていた人がなりやすい症状です。防止するためには、眉の外側にある筋肉もしっかりと麻痺させることが大切です。
症状が緩和するのを待つ
一度スポックブローになってしまったら、基本的には元に戻るのを待つことになります。ボトックスは一定の期間が経過すると、成分が体内で吸収分解されて効果がなくなります。
そうすると、スポックブローも解消されます。どれくらいの期間かかるのかは注入した量にもよりますが、大体3ヶ月から半年程度です。また、ボトックスの効果を弱める成分として、アセチルコリン塩化物というものがあります。それを数週間に1度の頻度で注入すると、スポックブローの症状が若干緩和されるかもしれません。
確かな技術のあるところで施術を受ける
スポックブローになってしまうと、眉がつり上がった状態でしばらくの間過ごさなければなりません。そのようなことにならないために、確かな腕を持ったところでボトックス施術を受けた方が良いです。また、表情筋を使っていたり、顔の一部の組織が厚いなど、スポックブローになりやすい人はある程度特徴が決まっています。したがって、事前にしっかり相談することも大切です。